軽機開発株式会社|コラム

HOME >> コラム一覧 >> コラム

コラム

第22回 プリミティブ
   

 このページの管理などでお世話になっているIさんが出産されたそうで、大変おめでたい。人類にとって子どもが生まれることが、何よりも、素晴らしく、喜ばしい事である筈だ。

 いろんな事を考えすぎて、そんな素敵な事を後回しにする人達が多いのは、社会が成熟し、病み、滅びる前兆ではなかろうか。頭でっかちになりすぎて、出産は大変そうだし、育児と仕事の両立は難しそうだし、経済的にも不安で…。あるいはその前段階で、恋愛や異性との付き合いが、前に進まない若い人達も多いらしい。生きている限り、どんな境遇でも将来の不安は付きまとい、絶対盤石なんて事はあり得ない。先の先まで計算しても、ほとんどの場合そのとおりにならない訳で、それどころか、大局を見失って、袋小路のジレンマに陥ってしまったりしがちだ。思い立ったらすぐに行動する事を繰り返した方が、結局豊かな人生になるのではなかろうか。

 昔、那覇に住んでいた頃に行ったバーのママが、数年前、痔の薬を開発販売して成功した。2,000円のウィスキーを6,000円で売ればこれはもうかると思っ って呑み屋を始めたとの事で、その前、東南アジアの樹木を日本で売ってよく儲けたそうだ。中国に同行し、痔で苦しんで七転八倒していた人が、注射1本でウソのように治ったのを見て、この薬を日本でも売ろうと決心したらしい。凡人はやりもせずに、いろいろ考えて、貿易や呑み屋なんて素人には難しそうだし、ましてや日本で薬を作って売るなど、調べれば調べる程気のとおくなるような規制があって、始める前から到底無理とあきらめる。それを先ず行動し、多くのカベにぶちあたりながらも、協力者を得て一つずつ乗り越え、目的を達成するのはプリミティブでないと出来ない事に違いない。

 生まれた時は皆プリミティブなのに、どうして多くの人は歳をとるほどに複雑に、屈折した人間になってしまうのだろうか。

 

  イメージ1
 
イメージ2